2015年1月17日 土曜日/ Saturday 17th January 2015
三井住友海上しらかわホール (愛知県名古屋市)
Shirakawa Hall (Nagoya, Japan)
曲目:
Franz Joseph Haydn: Concerto per violino e orchestra n.4 Hob.VIIa-4
Franz Joseph Haydn: Sinfonia n. 96 Hob.I-96
(休憩)
Franz Joseph Haydn: Sinfonia n. 102 Hob.I-102
Violino: Rainer Honeck(ライナー=ホーネック)
orchestra: Nagoya Philharmonic Orchestra(名古屋フィルハーモニー交響楽団)
direttore: Rainer Honeck(ライナー=ホーネック)
名古屋フィルハーモニー交響楽団は、ライナー=ホーネックをソリストに迎えて、2015年1月17日に三井住友海上しらかわホールで、第24回しらかわシリーズ演奏会を開催した。
プログラムは、全てハイドンの作品である。
管弦楽配置は、舞台下手側から、第一ヴァイオリン→ヴィオラ→ヴァイオリン-チェロ→第二ヴァイオリンの左右対抗配置で、コントラバスはチェロの後方につく。木管パートは後方中央、ホルンは後方下手側、その他の金管後方下手側の位置につく。
着席位置は、一階席の理想的な場所が確保出来なかったこともあり、二階正面中央僅かに下手寄りとした。客の入りは八割強か?二階後方隅に空席が目立った。
一曲目のヴァイオリン協奏曲第4番、管弦楽はクリアな音色でしっかり盛り立てる。一方ホーネックの音色は混濁気味で(特に第一楽章)、私の好みではない。何度もしらかわホールで演奏しているはずなので、響きについては熟知しているはずだけど、どうしてなのだろう?
二曲目の交響曲第96番は、第二・第三楽章が素晴らしい。第一楽章で弱めだった弦も含めて統一感のある響きである。管楽のアクセントはよく効いている。ティンパニはホーネックの指示により弱められたか?中核のクラリネットがしっかり決めている。ホルンの音色は柔らかい。
後半は交響曲第102番である。特定の誰かというよりは、みんなでビシッと合わせた見事な演奏だ。序盤だけ固さが見られたけど、それ以外は狙い済ましたように決めて来る。第二・第三楽章は精緻さの点でも完成度がより高く感じられる。
アンコールは、ハイドンの「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」より「第五ソナタ アダージョ」(弦楽合奏版)である。考えられる限りの繊細さを伴って演奏される。心を洗われる気持ちになる演奏であった。