2018年7月14日土曜日

Noism 「ROMEO & JULIETS」 富山公演 感想

今日は、富山市オーバードホールにて、新潟市に本拠を置く Noism 「ROMEO & JULIETS」「ロメオとジュリエットたち」を観劇しました。
ジュリエットが複数形じゃないか、「たち」とは何だ?と妄想しながらの、富山入りです。。

以下、ネタバレ注意です。

今回は「ラ バヤデール」と比して spac の俳優の比率が高まりました。

第一幕では、セリフが多過ぎと感じられるかもしれません。今回私は、セリフは聴かず、モニター画面も見ず、踊りを中心に見ておりました。

精神病院に読み替えをしたのでしょうか。医師役はまさかの 金森穣 芸術監督。初めて芸術監督の舞台を見ましたが、驚くほどの踊りの完成度です。一方で、戯画的なまでのインチキ医師っぽい雰囲気も見事でした。

Noism2 監督の 山田勇気 さんは、第二幕での、井関佐和子さんとの踊りの場面が見事です。このチャリ場を見事に盛り立て、ユーモラスな雰囲気を出していました。マジメな富山の観客たちは、笑い声立てずに見ており、私が一人で笑ってしまい、恐縮しております。。拍手が出てもいいかも。地域によっては、笑いと拍手が出てもおかしくないですね。

看護師たちは病的で、過剰な胸、過剰な尻を強調する二人の看護師と、井関佐和子さんの そのまんま の体型の看護師とがいました。佐和子さん看護師は、美しいですが、やはり病的です。

「ジュリエットたち」は五人です。身長差が大きい五人で、その個性を活かした五人でした。

今回の富山公演は、唯一の大劇場での公演です。
オケピ迫り を二分割し、客席寄りは舞台面-30cmまで上げ、舞台側は沈む込ませています。いずれも照明装置を置いているが、沈み込ませた側に何を埋め込んでいるのかは不明でした。
第二幕でこれらは明らかになりました。
誰かが死ぬ時、舞台前方からオケピに落ちて、消えるのです。分厚く敷き詰められたクッションが、沈み込ませた舞台側の迫りに仕込まれていたのです。その効果は実に見事です。
オケピ迫りを分割して高さを調整出来るホールは限られます。
これは、三面半舞台を持ち、どんなオペラの演出でも対応可能なオーバードホールだからこそ出来た演出です。新潟市りゅーとぴあ劇場や9月公演の彩の国さいたま芸術劇場 にもオケピはありますが、分割出来るオケピ迫りではないでしょう。静岡芸術劇場にはオケピはありません。
大劇場ならではの演出を楽しめました。

7/21 に、静岡芸術劇場でも楽しみます。

(訂正:りゅーとぴあ劇場にはオケピ迫りは存在し、富山と同様の演出だったとのことです。7月15日に当該箇所を修正しました。