2017年11月18日 土曜日
Saturday 18th Novemver 2017
石川県立音楽堂 (石川県金沢市)
Ishikawa Ongakudo (Ishikawa Prefectural Concert Hall) (Kanazawa, Japan)
曲目:
Felix Mendelssohn Bartholdy: Konzert-Ouvertüre ‘Die Hebriden’(「フィンガルの洞窟」)
Wolfgang Amadeus Mozart: Concerto per pianoforte e orchestra n.18, KV456
Christian Jost: ‘Ghost Song’ für Streichorchester
Wolfgang Amadeus Mozart: Sinfonia n.39, KV543
pianoforte: Sophie-Mayuko Vetter
orchestra: Orchestra Ensemble Kanazawa (OEK)(オーケストラ-アンサンブル-金沢)
direttore: Michael Sanderling
オーケストラ-アンサンブル-金沢は、ピアノ-ソロにソフィー-マユコ=フェッター、指揮にミヒャエル=ザンデルリンクを迎えて、2017年11月18日に石川県立音楽堂で、第395回定期演奏会を開催した。
管弦楽配置は、舞台下手側から、第一ヴァイオリン→ヴァイオリン-チェロ→ヴィオラ→第二ヴァイオリンの左右対抗配置で、コントラバスはチェロの後方につく。木管パートは後方中央、ホルンは後方下手側、トランペットは後方上手、ティンパニはモーツァルト交響曲第39番ではバロック-ティンパニを用い最上手側の位置につく。
着席位置は一階正面わずかに後方上手側、客の入りは八割程であろうか、二階バルコニーに空席が目立った。観客の鑑賞態度は、ごく少数の人たちによるチラシ・プログラム弄りの音が目立ったが、フライングの拍手は一切なかった。
演奏について述べる。
モーツァルトのピアノ協奏曲第18番での、Sophie-Mayuko Vetter は、敢えて鳴らさない路線を選んだようだ。管弦楽に溶け込む独奏である。第二楽章でテンポを限界まで遅くした点に彼女の個性が発揮されたか?その箇所は良かった。
アンコールはスクリャービンの「二つの左手のための小品」からノクターンであったが、私にとっては、正直こちらの方が素晴らしかった。あまりモーツァルト向きのピアニストではないのかなあ。
ミヒャエル=ザンデルリンクによる響きの作り方は、どちらかと言うと管楽重視で、管楽を聴かせるために弦楽を敢えて抑える箇所もあった。テンポは中庸で特段の仕掛けはない。管楽は、全般的に的確な響きを出せた。
クリスティアン=ヨストの ‘Ghost Song’ は日本初演であった。半年前の2017年5月に、作曲家自身の指揮、ベルリン-ドイツ室内管弦楽団の演奏で世界初演された作品である。OEKの弦楽は幽霊を思わせる響きで聴衆の耳を惹きつけた。
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