2018年2月10日 土曜日
Saturday 10th February 2018
紀尾井ホール (東京)
Kioi Hall (Tokyo, Japan)
曲目:
Franz Schubert: Pezzo da concerto per violino e orchestra D345
Johann Strauss Vater: ‘Die vier Temperamente’ op.59 (四つの気質)
(休憩)
Paul Hindemith: Thema mit vier Variationen ‘Die vier Temperamente’ für Klavier und Streichorchester (四つの気質)
Franz Schubert: Sinfonia n.5 D485
pianoforte: 小川典子 / Ogawa Noriko
orchestra: Kioi Hall Chamber Orchestra Tokyo(紀尾井ホール室内管弦楽団)
direttore: Rainer Honeck
紀尾井ホール室内管弦楽団(旧紀尾井シンフォニエッタ東京(KST))は、小川典子をソリスト、ライナー=ホーネックを指揮者に迎えて、2018年2月9日・10日に東京-紀尾井ホールで、第110回定期演奏会を開催した。この評は、第二日目の公演に対してのものである。
管弦楽配置は、舞台下手側から、第一ヴァイオリン→第二ヴァイオリン→ヴァイオリン-チェロ→ヴィオラのモダン配置で、コントラバスはチェロの後方につく。ホルンは後方下手側、その他の管楽パートは後方中央、ティンパニは後方上手側の位置につく。
着席位置は一階正面後方僅かに上手側、。観客の鑑賞態度は、前半でノイズが入ったものの、フライングの拍手もなく、概ね良好であった。
一曲目のシューベルト小協奏曲D345は、ライナー=ホーネックの繊細なソロが目立った。
二曲目の、ヨハン=シュトラウス(父)の「四つの気質」は楽しい雰囲気だ。
三曲目も同じ「四つの気質」であるが、こちらはヒンデミット作のもので、ピアノ-ソロと弦楽(管楽は一切入らない)との協奏曲の性質が強い。
ピアノ-ソロが入るまでの弦楽から素晴らしく、低弦の響きをも楽しませる。ピアノも場面に応じ適切な響きで、弦楽とがっしり組み合う演奏であった。
休憩後はシューベルトの5番D485。丁寧な演奏であるが、欲を言えば、ヴィヴィッドな要素がもっと欲しいところであった。