2015年5月15日金曜日

Mahler Chamber Orchestra, Leif Ove Andsnes, Tokyo performance (15th May 2015), review マーラー室内管弦楽団+レイフ=オヴェ=アンスネス 東京公演(2015年5月15日) 評

2015年5月15日 金曜日
Friday 15th May 2015
東京オペラシティ タケミツメモリアル (東京)
Tokyo Opera City Concert Hall: Takemitsu Memorial (Tokyo, Japan)

曲目:
Ludwig van Beethoven: Concerto per pianoforte e orchestra n.2 op.19
Ludwig van Beethoven: Concerto per pianoforte e orchestra n.3 op.37
(休憩)
Ludwig van Beethoven: Concerto per pianoforte e orchestra n.4 op.58

pianoforte: Leif Ove Andsnes (レイフ=オヴェ=アンスネス)
orchestra: Mahler Chamber Orchestra(マーラー室内管弦楽団)
direttore: Leif Ove Andsnes (レイフ=オヴェ=アンスネス)

マーラー室内管弦楽団は、2015年5月3日から17日までアジアツアーを行い、香港・台北・台南(中華民国)・上海・高陽(ソウル近郊)・静岡・東京にて計9公演の演奏会を開催する。全ての公演のピアノ独奏・指揮はレイフ=オヴェ=アンスネスである。

管弦楽配置は、舞台下手側から、第一ヴァイオリン→ヴァイオリン-チェロ→ヴィオラ→第二ヴァイオリンの左右対向配置で、コントラバスはチェロの後方につく、木管パートは後方中央、ホルンは後方下手側、その他の金管・ティンパニは後方上手側位置につく。ティンパニは小さく鋭い音のするタイプである。

着席位置は一階正面中央やや上手側、客席の入りは九割ほど、一階席後部に空席が目立った。観客の鑑賞態度は、概ね極めて良好であったが、第四番終了時にフライング-ブラヴォーがあった。

前半はピアノ協奏曲第2・3番。アンスネスのピアノは、繊細でニュアンスに富んでいて、響きも綺麗で最高の出来だ。マーラー室内管も素晴らしい。どこでどのように演奏するべきか、全員が心得ている。全ての響きがこうあるべき所にバシッと決まる。

変わり者の あきらにゃん のムフフポイントは、第2番第三楽章の、ヴィオラ→第二Vn→第一Vn→ピアノと繋げる所♪随所でそう言った繋ぎの上手さを感じたなあ。第3番終盤のティンパニの鋭い響きも良いアクセントだった。あそこだけだから効果的に決まったかな♪

後半は、ピアノ協奏曲第4番。誰がなんと言おうと、白眉は第二楽章である!繊細なアンスネスのピアノと、そのピアノを圧倒しようとする弦楽、しかしその弦楽も精緻で、ピアノもなぜかよく通る響きなのだ。その不思議な聖チェチーリアに祝福された空間よ!

変わり者の あきらにゃん的ムフフポイントは、第一楽章序盤の、弦楽セクションが出した、ニュアンスとパッション溢れる最高音であります。全員が名手だから、あのような響きが出せるのだな。

全般的には、前半(2・3番)の方が良い出来だった。特に3番は、繊細さ・ニュアンス共に抜群に活きていた。

日曜日(17日)は1番と5番を聴きに行きます。