2016年2月18日木曜日

Janine Jansen + Itamar Golan, recital, (18th February 2016), review ジャニーヌ=ヤンセン + イタマール=ゴラン 名古屋公演 評

2016年2月18日 木曜日
Thursday 18th February 2016
電気文化会館コンサートホール (愛知県名古屋市)
Denki Bunka Kaikan Concert Hall (Nagoya, Japan)

曲目:
Johannes Brahms: Sonata per violino e pianoforte n.2 op.100
Bartók Béla: Sonata per violino e pianoforte n.2 Sz.76
(休憩)
Bartók Béla: Dansuri populare românești Sz.56 (ルーマニア民族舞曲)
Fritz Kreisler: Marche Miniature Viennoise (ヴィーン風小行進曲)
Fritz Kreisler: Liebesleid (愛の悲しみ)
Fritz Kreisler: syncopation (シンコペーション)
Manuel de Falla (arr. Fritz Kreisler): Danza Española nº 1 (La vida breve) (エスパーニャ舞曲第1番 (歌劇「はかなき人生」より))
Manuel de Falla: Siete canciones populares españolas (7つのエスパーニャ民謡より)

violino: Janine Jansen
pianoforte: Itamar Golan

「7つのエスパーニャ民謡より」で演奏された曲目は、1. ムーア人の衣装 2. 子守唄 3. 歌 4. ポーロ 5. アストゥリアス地方の歌 6. ホタ である。

ジャニーヌ=ヤンセンは、2016年2月16日から22日に掛けて、イタマール=ゴランとともにリサイタルを、ファリアホール(横浜)、紀尾井ホール(東京)、電気文化会館(名古屋)、兵庫県立芸術文化センター(兵庫県西宮市)、東京文化会館(東京)にて行う。電気文化会館に於いては、ブラームス・バルトークのほか、クライスラー・ファジャを演奏するプログラムとなる。

この評は、2月18日電気文化会館の公演に対する評である。

着席位置はやや前方正面中央、観客の入りは9割程か。観客の鑑賞態度は、若干ノイズはあったものの、余韻を損なう拍手はなく、概ね極めて良好だった。

前半は、バルトークのVnソナタ2番が素晴らしい。目を見張る出来だ。ゴランも同格に張り合うし、ジャニーヌはよく考えて構築し、求められている響きを的確に出す。鋭く弾いていても太さがある響きが伴うからか、優し目な響きに聴こえるかな♪

後半はバルトーク・クライスラー・ファジャの曲で、乱暴に言うとポピュラー路線である。全般的にジャニーヌのしっとりとした音色で色付けされている。ファジャだからと言ってエスパーニャ色そのまんまには、決してしない。通俗的な曲目もジャニーヌに掛かるとこのようになるんだ!と言った感じになり、ジャニーヌ色に染まると違って聴こえてくるのだなあと感じられる。

しかし、最大の聴かせどころは、アンコール一曲目のルトスワフスキの「スピト」だ。バリバリの現代音楽を鋭く聴かせてくれ、テンションが上がりまくる。前半最後にバルトークのVnソナタ2番を持ってくるなど、アンコールを含めて、プログラムの構成が巧みだ。

ルトスワフスキで興奮した気持ちを鎮めるかのような、アンコール二曲目のフォーレ「夢のあとに」も素晴らしい。穏やかな気分で帰ってぐっすり眠ってね、と言った雰囲気がいいのだよな。そんなジャニーヌたん、loveだよ!!背が高くてモデルみたいな美女だし、また来てね♪♪