第一幕は、原作に沿ったもの、第二幕はこの公演のメンバーによる独自の解釈が加えられたもの。
実は、第二幕には米沢唯ちゃんは出演していない。カーテンコールの時にシレッと第二幕の衣装で出てきているけど。。
ハーミアは、第一幕、津川さんが唯ちゃんの腕をブランとさせた時に、なんらかの意味で「死」んだのか?
ハーミアが三人で運ばれたのは葬送だろう。
第一幕のラストは、夢の中の「大団円」なのか。パックが裸で出て、ディミートリアスにお面がつけられ、第二幕で唯ちゃんが消えたところに意味があるのだろう。
第二幕では、唯ちゃんの他にもう一人消えている説が濃厚だ。カーテンコールには14人、「記念撮影」は12人。。
米沢唯ちゃんは、クラシックの要素を前面に出した、ちょっとイタズラ好きないい子ちゃん路線を見事に貫徹した。
対照的なエレナ役の津川友利江さん、美味しい役だなあ。ストーカーユリりんの満面の微笑み。「ニッ」ってあの勝ち誇ったような微笑みに大ウケしてしまった。
新国立劇場バレエ団のダンサーたちは変幻自在。いつもと雰囲気が違い、誰が誰だか分からない。。体格の差が、どういうわけか、希薄になる。
萌子ちゃん(いつもの公演にまして可愛かった)が変な子っぷりを二箇所ほどで発揮する。うち一箇所は、第二幕、記念撮影の場から幾何学模様の行進の場への移行の箇所であるが、仕掛けの場面の表情が素晴らしい。
第二幕はよく分からんが、全てを脱ぎ捨てた無防備な姿になってからの、再生の儀式だったのかなあ。
舞台奥方の光に導かれて飛び出したのは、ディミートリアスなのかなあ?そこにはハーミアはいるのかなあ?
希望を感じさせつつ、考えさせられる終盤である。
初日公演と二回目公演とは、下記の通りの差異があった。
1. 冒頭の呼吸の場面は簡略化した。
2. 第二幕、初演時の「君が代」は「シャボン玉飛んだ」に変わった。
第二幕については、ネタバレも考慮したのかな。多分計画的だろうな。